グッドシンクコネクト説明書
グッドシンクコネクトは2台のコンピュータを直接接続するための仕組みです。いわゆるピアツーピアでの接続であり、ファイルを中継するサーバを必要としません。
第三者のサーバにファイルを配置しないので、ファイル転送の高速化だけでなく ファイルのプライバシの強化につながります。
簡単な使い方ガイド
使い方
ちょっと想像してみてください。あなたは山田さんだとします。そして2台のパソコンを持っています。1台はHome、もう一台はOfficeという名前です。ここで、この2台のパソコンのマイ ドキュメントフォルダの内容を同期させたいとします。
さてそれでは、この状況を例にグッドシンクの使い方をご案内しましょう。
グッドシンクをインストール
まずは1台目のパソコンHomeで以下の操作をします:
* グッドシンク GoodSync-v10-Setup.exe をインストールします。
* インストールが終了してグッドシンクが起動するとグッドシンクコネクトの設定画面になります。
* もしグッドシンクコネクトの設定画面が出なかったらメニューの'ツール > グッドシンクコネクト設定'を選んでください。
* 次の画面でグッドシンクコネクトのアカウントを取得していない場合は'新規にグッドシンクコネクトアカウントを取得'を選びます。
* なおグッドシンクコネクトアカウントの取得は無料です。
* パソコンの名前をコンピュータIDの欄に入力します: Home
* ユーザIDのところに電子メールを入力します。例:Yamada@gmail.com
* このアカウントのためにパスワードを設定します。好きなパスワードを設定できますが、忘れないようにしてください。
* このパスワードは他の人には知らせないようにしてください。セキュリティ上とても大切なことです。
* あなたのお名前をフルネームで入力します。アカウントの復元等の際に必要となります。
* '次へ'をクリックしてグッドシンクコネクトのアカウントを登録します。
* 次のページではどのWindowsユーザがグッドシンクの作成したファイルの所有者になるかを表示しています。 あなたのWindowsユーザアカウントのパスワードをここに入力することによってグッドシンクがあなたの代わりにファイルを読み書きできるようになります。
* '適用'をクリックしてグッドシンクコネクト設定を完了します。
次に2台目のパソコンOfficeで次の操作を行います:
* グッドシンク GoodSync-v10-Setup.exe をインストールします。
* インストールが終了してグッドシンクが起動するとグッドシンクコネクトの設定画面になります。
* もしグッドシンクコネクトの設定画面が出なかったらメニューの'ツール > グッドシンクコネクト設定'を選んでください。
* 次の画面では、グッドシンクコネクトのアカウントは既に取得済なので'既存のグッドシンクコネクトアカウントを使用'を選びます。
* パソコンの名前をコンピュータIDの欄に入力します: Office
* ユーザIDのところに1台目で入れたメールアドレスを入力します。例:Yamada@gmail.com
* このアカウントのパスワードを入力します。1台目のパソコンで設定したパスワードです。
* '次へ'をクリックして、次の画面でWindowsアカウント確認の上、再度'次へ'をクリックします。
* '適用'をクリックしてグッドシンクコネクト設定を完了します。
グッドシンクエクスプローラ: 接続が確立されたことを確認
* 2台目のパソコンOfficeでデスクトップ上にある'GoodSync Explorer'アイコンをダブルクリックします。
* するとグッドシンクエクスプローラが起動します。これはグッドシンクファイルシステムにおけるWindowsエクスプローラのようなものです。
* ファイルシステム選択のドロップダウンリストを'My Computer'から'GoodSync Connect'に切り替えます。
* グッドシンクコネクトのユーザIDとパスワードはあらかじめ入力されています。
* グッドシンクエクスプローラは'Yamada'というアカウントが設定されているすべてのコンピュータを表示します。.
* ここで Office.Yamada.goodsync と Home.Yamada.goodsync という表示が確認できるはずです。
* そしてこれらのコンピュータの全てのフォルダの全てのファイルが参照できます。
* またファイルのアップロードやダウンロード、名前変更、削除などの一般的なファイル操作も可能です。
グッドシンク: 2台のパソコン間の同期を行うためのジョブを設定
* 2台目のパソコンOfficeのデスクトップにある'GoodSync'をダブルクリックします。
* 左側にある'参照'ボタンをクリックします。
* 'My Computer'で同期するフォルダを選びます。おそらく '~Yamada\Documents' というような名前になっているはずです。
* 'OK'をクリックして選択したフォルダを確認します。
* 次に右側にある'参照'ボタンをクリックします。
* 'GoodSync Connect'を選び、グッドシンクコネクトで接続されているコンピュータを表示します。
* 'Home.Yamada.goodsync.com'が表示されているハズですので、それを選びます。
* さらにユーザフォルダのマイドキュメントフォルダを選びます。
* 'OK'をクリックして選択したフォルダを確認します。
* '解析'ボタンを押すと解析が実行され、結果が表示されます。
* 表示された解析結果に基づいて同期を行うには'シンクロ'ボタンをクリックします。
* 以上で手動での同期が行われました。手動での同期がうまく行けば、必要に応じて同期を自動化することも可能です。
概要
グッドシンクでは独自のファイル転送プロトコル(GSTP)とグッドシンクサーバを導入しました。
このプロトコルを GSTP(GoodSync Transfer Protocol)と名付けました。
URLのプレフィックスとして gstp:// および gstps:// を使用します。
グッドシンクコネクトアカウント、直接または調停アドレッシング
グッドシンクサーバのアドレッシング方法:
- 直接IPアドレッシング(例: gstp://my.server.com または gstp://11.22.33.44)
- 調停アドレッシング(例: gstp://computerid.userid.goodsync)
.goodsync は仮想のトップレベルドメインで GSTP クライアントに対してグッドシンクメディエイターを用いて コンピュータ'computerid'のユーザ'userid'を探すように指示するためのものです。メディエイターはDNSに似た機能を担っており、コンピュータ名とユーザ名をIPアドレスに変換します。
このアドレッシング方法が必要な理由は固定した静的なIPアドレスを持たないコンピュータ(NAT, WiFi等)のためです。
グッドシンクのこのクライアント&サーバの仕組みを利用するにはまずグッドシンクコネクトアカウントを取得する必要があります(グッドシンク9以降が必要です)。
グッドシンクのメニューからツール > グッドシンクコネクト設定で新規にグッドシンクコネクトアカウントを取得します。
またはグッドシンクエクスプローラからFile > Manage GoodSync Connect です。
グッドシンクコネクトアカウントにはパスワードが必要となります。つまりグッドシンクコネクトアカウントのIDとパスワードを知る人のみがそのアカウントに接続出来るわけです。
すべてのアクティブなグッドシンクサーバはグッドシンクメディエイター上に登録されます。
そしてグッドシンククライアントはメディエイターへの問い合わせを行うことでグッドシンクサーバのIPアドレスを取得し接続が可能となります。
* グッドシンクは認証ユーザに対してすべてのサーバをリスト表示します。
* ローカルネットワークについてはファーストローカル検出によりグッドシンクサーバが検出されます。
* すべての操作は認証ユーザのみにより可能です。ユーザ認証にはダイジェスト認証を使用しています。
ワンタイムパスワードとデバイスID
グッドシンクのバージョン10.6.0以降では、メディエータに接続する機器はすべてデバイスIDを生成して、許可済みの機器として登録します。そして許可済の機器の活動は記録されてユーザに提示されます。
過去にメディエータに接続したことのない新しい機器を許可済にするための新しい方法として
メールまたはSMSによりワンタイムパスワードを送る方法が追加されました。
ワンタイムパスワード(OTP)を使用するには、ここからグッドシンクコネクトアカウントにログインします。
ログインするとアクティブになっているコンピュータのリストが閲覧できます。
また、認証方法としてOTPを使用するように設定変更が可能です。
安全性の観点から、弊社ではSMSを使ったOTPを使用することを推奨しています。
SMSの受信にはご契約の携帯電話会社への支払いが必要になる可能性があります。
直接サーバアクセスとフォワーダー(P2P)
グッドシンククライアントがグッドシンクサーバと直接(TCP/IPで)接続できる場合、最大の転送速度が得られます。
しかしながら必ずしも可能ではありません。なぜなら通常はNATやファイヤウォール、セキュリティソフトなどがそれを阻害するからです。
グッドシンククライアントが直接グッドシンクサーバに接続できないときには、フォワーダーと呼ぶサーバを通して接続を実現することができます。 フォワーダーはクライアントからもサーバからもアクセスでき、メディエイターにより割り当てられます。
これらの動作は完全に自動で行われますのでユーザの介在は不要です。
ウェブユーザインタフェースを使ってグッドシンクサーバを設定する
グッドシンクサーバの設定はウェブユーザインタフェースを使って行うことができます。 http://localhost:4444 からアクセスします。
ログインするにはグッドシンクコネクトアカウントのユーザIDとパスワードが必要です。
ウェブユーザインタフェースを使ってできることは以下のとおり:
- セカンダリユーザの追加、変更、削除
- サーバオプションの変更
- サーバコンポーネントのオンまたはオフ
セカンダリユーザのホームフォルダを設定した場合、そのユーザはそのホームフォルダのみ閲覧できます。 ホームフォルダは URL で file:///c:/folder1 のような形式です(c:\folder1 と同じ)。
使用されるポート - 概要
グッドシンクサーバは以下の TCP/IP と UDP のポートを使用します:
- TCPとUDPポート 33333: グッドシンククライアントはこのポートを使ってグッドシンクサーバを呼びファイルのアップロード、ダウンロードを行います。
- TCP ポート 11000 (以前は 4444): ブラウザはこのローカルポートでグッドシンクサーバを呼び、ウェブインターフェースを表示します。
- TCP ポート 33334: グッドシンクサーバはこのポートで Manage API コマンドを受理します(ローカルのみ)。
直接接続の実現
グッドシンククライアントがグッドシンクサーバに直接接続できない場合、フォワーダーを使って接続します。 フォワーダーはファイルブロックを中継するサーバで、ファイル自体を保存するものではありません。
フォワーダーが介在すると転送速度は低下します。逆にグッドシンクサーバへ直接接続することができれば最大の転送速度が得られます。
通常グッドシンクサーバはルータやモデム、ファイヤウォールでブロックされます:
- グッドシンクサーバはUPNPを使ってルータやモデムのポート 33333 を使えるように試みます。
- ルータがUNPNをサポートしていない場合など、必ずしもこの試みがうまく行くとは限りません。
- グッドシンクがポート 33333 を開くことができない場合は、ルータ等の説明書を参考にして
外部ポートをコンピュータのポート 33333 に転送するように設定してください。
- 複数のコンピュータでグッドシンクサーバが稼働している場合は、異なった外部ポートを割り当ててください。
- それぞれのグッドシンクサーバに対してそれぞれ割り当てた外部ポートを知らせます。
- グッドシンクはこの外部ポートをメディエイターに報告します。
- グッドシンククライアントはこの外部ポートでグッドシンクサーバに接続します。
2台のコンピュータ間の直接接続の例(HOME と WORK):
- ルータの設定で外部ポート 3330 を HOMEコンピュータのポート 33333 に転送
- HOMEコンピュータでウェブユーザインタフェースを起動しグッドシンクサーバに対して外部ポート 3330 を使うことを告知
- ルータの設定で外部ポート 3331 を WORKコンピュータのポート 33333 に転送
- WORKコンピュータでウェブユーザインタフェースを起動しグッドシンクサーバに対して外部ポート 3331 を使うことを告知
ISPにおいて接続が遮断される可能性:
- ルータはNATにより接続されていて実際のIPアドレスを持っていない場合
これはダブルNATと呼ばれており、この場合はフォワーダーを利用する必要があります。
- ISPがグッドシンクサーバが選んでいるポートをブロックしている場合
これを解決するためには、ブロックされていない外部ポートを手動でグッドシンクサーバに転送するようにします。
クライアントおよびサーバのいずれにおいてもセキュリティソフトが障害になる可能性があります。
- グッドシンクはクライアントとサーバの両方においてWindowsのファイヤウォールで除外の設定を作成します。
- それでもなお遮断されている場合には、ご利用のセキュリティソフトウェアでグッドシンクに対しての除外の設定を作成してください。.
外部ポートをグッドシンクサーバに割り当てる
グッドシンクがファイヤウォールに穴をあけることができない場合は、あなたご自身がポート転送のルールを作成することになります。
その場合、グッドシンクサーバにポートを設定して、メディエイターに伝えることが出来るようにします。
具体的には以下のようになります。
* グッドシンクを起動してツール > サーバ上級オプションを選びます。
* ブラウザによりローカルの'ウェブサイト'が開きグッドシンクサーバの設定が可能になります。
* このサイトはログインが必要です。グッドシンクコネクトのユーザIDとパスワードを入力してください。
* ログインするとグッドシンクサーバの設定画面になります。
* 'Sever Settings'タブを選んで'External Port'のところで'Manually map external port to Internal port'を選びます。
* TCP/IP 接続をこのコンピュータのポート 33333 に転送する外部ポート番号を入力します。
* 前述の例における HOMEコンピュータの場合であれば '3330' が外部ポートとなります。
リアルタイムのリモート同期
グッドシンクではGSTPプロトコルを使うことでリモートサーバとの間でのリアルタイムの監視と同期が可能となっています。 Read this for 詳しくはこちらをご覧ください。.
その他の質問
グッドシンクコネクトの機能と利点についてはこちらをご覧くださいご覧ください。
グッドシンクコネクトに関する高度なトピックについてはこちらに記述があります。
その他の質問についてはFAQをご覧ください。